本ホームページをご覧いただき誠にありがとうございます.ラボメンバーを代表して一言挨拶申し上げます.私は,脳神経外科医としてこれまで20年以上患者さんに向き合い,大学病院や地域の病院にて研鑽を積んで参りました.自身は中枢神経系腫瘍の治療を臨床医としての専門に掲げており,脳神経外科医として,また腫瘍治療医として外科治療とともに化学療法や放射線治療,リハビリテーション,急性期治療後の支援,終末期管理などの業務に大学病院や地域の先生方,メディカルスタッフの方々などとともに携わっております.外科学や腫瘍学などの医学の発展に伴い治療成績が向上し,治癒可能となった脳腫瘍は多くあります.一方で治療が困難な極めて難治性の脳腫瘍が存在するのも事実です.難治疾患を治癒可能とするためには,研究を通じて病気を深く理解し,見出された知見を元に新たな治療法を開発することが必要不可欠です.

当ラボは米国留学中に生産性の高い臨床―研究システムを目の当たりにした立石が,臨床と研究を繋ぐシステムを日本でも実現できないかという思いから,Neurosurgical-Oncology Laboratoryという名称で2016年にラボを設立し,形を変えながら現在に至っております.本ラボの特徴として,臨床と研究の完全同期化が挙げられます.現在は自身が医学部脳神経外科と理学部生命医科学研究科を兼任することで,臨床医と基礎研究者が相互に研究にアプローチできる体制を構築しました.これは本邦では非常にユニークな体系であり,臨床医,医学・理学系研究者,医学部・理学部学生や大学院生など学部をまたいだ体制でチームでの研究活動に励んでおります.また国内外の多くの研究機関,製薬企業などとの共同研究を押し進めています.臨床から研究へ(逆トランスレーショナル研究),研究から臨床へ(トランスレーショナル研究)を通じて,現在の脳腫瘍患者さんを良くするため,そして将来の脳腫瘍医療の発展を目指した研究を行っております.

臨床見学・ラボ見学,短期―長期研修,卒業研究や大学院(前期・後期課程)での研究,共同研究などにご興味がある方は本ホームページ内,【お問い合わせフォーム】よりご連絡いただけましたら幸いです.また患者さんやそのご家族の皆様,医療従事者の皆様におかれましては,日々の研究活動に対し忌憚のないご意見を頂戴できましたら幸いに存じます.今後ともご指導の程宜しくお願い致します.

横浜市立大学大学院医学研究科 脳神経外科学 
同大学院生命医科学研究科 創薬再生科学研究室
立石健祐 (Kensuke Tateishi)